不変の人気を誇るチャイコフスキーのバレエ作品『くるみ割り人形』が初演されたのは1892年のこと。これほど長きにわたって人々の心を捕らえてきた理由は、至ってシンプル。このパトリス・バールの演出による1999年版のステージを見れば分かるとおり、いつ見ても美しい作品だからだ。とりわけクリスマス・シーズンにぴったりの演目として、主要なダンス・カンパニーは毎年必ずといっていいほど上演する。ホフマンの原作による物語は、多感な子どもが体験する発見の旅(それは時として恐ろしくもある)を描いており、国籍や時代を超えた魅力を持っている。 このベルリン国立歌劇場の公演におけるバールの演出は、プティバによる当初の振付案に基づき、少女マリー(ナディア・サイダコワ)の不安を強調。おじいさんのドロッセルマイヤー(オリヴァー・マッツ)は、初めは意地の悪そうな人物で、マリーに過去の出来事を突きつける(今回のステージはマリーの母親がロシアの革命派に誘拐されるというプロローグ付きで、ネズミ軍が戦う場面からおなじみの音楽が借用されている)。その後、ドロッセルマイヤーはマリーをこんぺい糖の精の国へと導く。そこは想像をはるかに超えた世界だ。親しみやすさと複雑な主題を併せ持つチャイコフスキーの音楽は、本作のような音質にこだわったディスクでこそ魅力を発揮する。踊りも気品にあふれている。王子役のウラディミール・マラーホフは、若き日のヌレエフの精神性を思い起こさせる好演。彼がこんぺい糖の精と踊るパ・ド・ドゥには、相当なひねくれ者でも涙を誘われることだろう。椅子に座り、ダニエル・バレンボイムが指揮者用ボックスに登場するのを目にして期待に胸を震わせ、めくるめく感動に身をゆだねながら鑑賞すれば、それでいいのだ。 DVD特典は一切なし。16対9のスクリーン・フォーマットが劇場の臨場感をかもし出し、ドルビー・デジタル5.1chサウンドが今回の『くるみ割り人形』を聴いて楽しい作品にしている。バレンボイムの堂に入った棒の下、オーケストラは聴き手を音楽の核心へと引き込む。ブックレットには歴史的背景と出演者のバイオグラフィが掲載されているが、もっと完全な配役リストがあれば有益だったと思われる。(Piers Ford, Amazon.co.uk)
大人向けのくるみ割り人形
なじみがほとんどないバール版というものでした。ロシアバレエに慣れていたのでストーリ展開の違いに驚きました。 最初のでだしなんか、ミステリーかなと。 主役のメアリーが子供なんですが、さらわれてしまう。。。しかも、ドロッセルマイヤーが踊りまくって、王子とメアリーと3人が主役なんですね。びっくりしました。 ドロッセルマイヤーは普通枯れたおじいさんと いう感じですが、このドロッセルマイヤーは男の色気があって妙にセクシーというか怪しい。で、うまい。 このドロッセルマイヤー役の人は同じベルリンの白鳥の湖では王子を踊っています。 花のワルツの音楽で人形達(人間)の踊りがあるんですが、衣装がシックでよかったです。 男女12組くらいが踊るんですが、モスグリーンとかグレーなどの押さえた色のドレスが少しずつ違っていて、大人の衣装でよかったです。 キャラクターダンスもうまいですね。ベルリンってうまいんだなあーと驚きました。 オペラでもベルリン国立歌劇場って演出が変っていて渋いですが、バレエも独特です。 音楽のほうもいい。 指揮をバレンボエムがやっています。 低弦や木管、ティンパニーなどがメリハリよく聴かせてくれて、すごく締まったいい演奏でしたす。 バレエも音楽をとても重視する私にとってはお気に入りの1枚になりました。 私はとても気に入りました。これをきっかけに、白鳥の湖も買ってしまい、 ベルリン国立歌劇場のバレエに興味がなかった昔が嘘のようです。 すごく関心をもっています。
良かったですよ
評判悪いんでしょかね? 良かったと思いますよ。 クララはミステリアスな美女だし。 白鳥でもいいんではと思うくらい美しい。 ドロッセンマイヤーもなかなか華やかです。 パドカトロは妬けるほどのうらやましさです。 右手にマッツ、左手にマラーホフ。 あたしの映像くるみ割りの中では かなり上位に入る面白さだけどなあ。 ベルリンはテクニックより感情表現重視なのでは? その点ではかなりいいよ。
マラーホフのくるみ割人形
前半はベルリンのダンサー達が踊っていて、なかなかレベル高かったです。マラーホフは40分位から登場します。グランパの他にパ・ド・トロワ等も踊っていています。彼の跳躍力や回転は抑え目にしてあり、細かい動きで表現力を重視してあるように思いました。DVDなので映像は生中継のように大変綺麗ですが、マラーホフのアップが少なかったのと、パートナーが細かいミスをしてたのが、残念でした。
マラーホフのファンにオススメ
1999年ベルリン国立歌劇場での録画。 Mary(メアリー)/ナジャ・サイダコヴァ Le Prinde Casse Noisette(王子)/ウラディミール・マラーホフ 指揮/ダニエル・バレンボイム 演奏/ベルリン国立劇場管弦楽団 日本人にはなじみがほとんどないバール版ですので、ロイヤル・キエフ・キーロフ・ボリショイ・レニングラード等で見慣れた方には、少し違和感のあるストーリー展開かもしれません。しかも、マラーホフは、殆ど出ていなく、振付も私的には「・・・。」という感じです。その代りドロッセルマイヤー(オリヴァー・マッツ)がとても活躍しています。その他に、ベアトリーチェ・クノップ / ヴィアラ・ナチーヴァ / トルシュテン・ヘンドラー / バルバラ・シュレーダー / キラ・キリローヴァ / シュテフェン・ニューマン が出演しています。 マラーホフは、2002年よりベルリン国立歌劇場バレエ団の芸術監督に就任されていますので、就任前の同バレエ団を理解する資料には、最適だと思います。マラーホフの踊っている姿を少しでも見たいと思っているファンの方に、オススメの一品です。
Arthaus Musik
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